ビデオ戦士レザリオン/作品レビュー
<放送媒体・期間>
TVアニメーション
1984年3月4日~1985年2月3日 全45話
<あらすじ>
人類は宇宙へと生活圏を広げていったが、「地球クリーン化政策」によって地球の産業廃棄物や犯罪流刑者が月、火星へと運ばれていったため宇宙へ新天地を求めた人々の生活は困窮した。そんな中、地球に住む人々に反旗を翻したゴッドハイド博士は月面反乱軍を組織。量産機・ブラックベアーによって地球侵略を開始する。
地球に住む少年・香取敬はネット対戦ゲームに熱中していた。しかし自分の作った戦闘ロボットデータが突如消えてしまう。悲しみに暮れる敬だったが原因は分からなかった。一方、地球連邦軍ではブルーハイム博士が提唱する物質電送実験が行われていた。しかし実験中に反乱軍の攻撃に遭い、連邦軍のコンピュータが暴走。戦闘機を電送させるはずが、電送されたのは敬が作ったゲーム用の戦闘ロボットだった。
<おすすめポイント>
- 「機動戦士ガンダム」から始まるリアルロボット円熟期に生まれた、スーパーロボット枠から引き継がれてきた作品。そのため世界観が良い意味で混沌としている。前半は地球人同士の戦いが描かれ(リアル系)、後半は異星人との戦いにシフトする(スーパー系)。また、前半の敵は量産機のみであるが、後半からは1話のみ登場する特機が多数登場。この時代だからこそ生まれた奇跡の作品。ある意味スーパーロボット大戦OGの原点かもしれない。
- スーパー、リアル系両方の特性を持つレザリオン。登場するまではスーパー系(合体変形)で戦闘はリアル系。と思ったら急に必殺技を叫んで敵を倒す。しかもその技は2度と使わない。2話のみ登場する戦車形態も貴重。
- コンピュータ社会を予見した世界観は見事。ネット対戦の仕組み等は、現在観ても不自然な感じはない。
<おすすめしないポイント>
- 軌道修正の連続的に行われているのがわかるストーリー。初期の段階で明示されているレザリオンの弱点は放り投げられ、スパイ設定のキャラも無かったことに。エレファンがサハラを指さした伏線はどこへ。ジャーク帝国が登場する後半の軌道修正は突然すぎる。
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